城門に見られる落とし格子(Fallgitter)とはどんなもの?

中世ヨーロッパの城砦や城塞都市の城門に見られた防衛施設の一つです。

日本の城に落とし格子はないよね?中世ヨーロッパ風の世界観を舞台とした映画やアニメ、ゲームでは見たことがあるきがする…。

そうそう、城門に取り付けられている格子状のあれ。今は取り外されてしまっている城が多いから、実物を見られる城はあまり多くないよ。

目次

落とし格子とは

城砦や城塞都市の城門に取り付けられた格子状の扉です。

格子を上から落として閉じていたので、落とし格子(Fallgitter)といいます。

落とし格子の構造

落とし格子の大部分は木製で、一部金属を用いて補強していました。

格子全体が金属製かと思っていたら、違ったんだ。

格子の下端は尖った杭状であり、格子の杭の部分が落ちる場所には穴が開けられており、穴の中には衝撃を和らげるために柔らかい土が詰められています。

現在は落とし格子そのものは取り外されてしまってないかもしれませんが、城門にはかつて落とし格子が設置されていたことを伺わせるスリットが残っていいることがあります。

格子は側面に設けられた溝に沿って垂直に稼働するようになっており、鎖やロープで持ち上げられています。カウンターウェイトやウインチを用いて動きを制御しており、有事の際には迅速に格子を落とせるようになっていました。

格子は門の内側と外側の2枚が1対となっています。

ゲーゲンバッハ(Gegenbach)の落とし格子のウインチ

ゲーゲンバッハ(Gegenbach)の落とし格子のウインチ

おそらく、有事の際はこの木製のストッパーを引き抜いて、格子を落としていたのだと思われます。

有事の際の落とし格子の使い方

敵が門に侵入してきた時、まずは内側の格子を落として敵が城内に入り込まないようにします。

そして、敵がひるんで後退りしたときに、その側の格子を落として敵を城門内に閉じ込めます。

城門の天井には殺人孔が開いており、城門で防衛している兵士たちがその穴から矢を放ったり、熱湯や熱いタール、糞尿などを敵に浴びせかけました。

糞尿は臭いだけで、一見外がないように見えます。しかし戦いや鎖帷子(チェーンメイル)で傷ついた僅かな傷口から雑菌が入り込み、医療や衛生概念の乏しかった中世では、致命傷となることも多かったようです。

ドイツ語で「とんだ災難」のことを「ペッヒ(Pech:タールの意)」といいますが、城門に閉じ込めた敵兵や、城壁を登ってこようとする敵兵に熱いタールを浴びせたことが由来となっているそうです。

まとめ

  • 落とし格子は、城門に取り付けられる城砦の防衛施設の一つ
  • 城門に侵入してきた敵を、落とし格子を落とすことで迅速に閉じ込めることができるようになっている
  • 落とし格子を使って城門に閉じ込めた敵には、追い打ちをかけるように攻撃できた

落とし格子の他にも、城を構成する要素はいろいろあるよ!

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